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めちゃめちゃ簡単!!人工呼吸器の波形を理解しよう

こんばんは!ぺい看護師です。今日も元気に看護していますか?

今日は人工呼吸器のグラフィックモニターについてのお話です。

使用している人工呼吸器によるとは思いますが、ほとんどの人工呼吸器にはモニターが付いており、いろんな波形や数値が書かれています。数値については今までの投稿でどんなことを意味しているのかがわかるようになったのではないでしょうか?

その次にわかるようになりたい事、それはモニターに描かれる波形についてです。人工呼吸器を作動させると絶えず描かれている波形を理解することで今何が起きているのか?呼吸の状況はどうなっているのか設定は患者さんに適しているのかをタイムリーに把握することができます。

今日の投稿を見ることで、基本的なモニターの見方を説明していこうと思います。


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本日の参考にしている本はこちらになります。人工呼吸器の管理の痒い所に手が届くようなおすすめの本になりますので、人工呼吸器を学びたい!と言おう方は是非手に取ってみてはいかがでしょうか?

 

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まず、どんな波形があるのかを紹介します

  1. 気道内圧波形(pressure)
  2. 流量波形(Flow)
  3. 一回換気量波形(volume)

の3つになります。

波形のベースとなるグラフについて

波形は左から右に描出されていきます。全ての波形に共通なことは、横軸が時間となっていることです。そして、それぞれの波形の縦軸が気道内圧か、流量なのか、一回換気量なのかという違いになります。

以下にそれぞれのグラフを書いておきました。

気道内圧波形

流量波形

一回換気量波形

それぞれの違いは、縦軸が上下に分かれているものと、上にしか伸びていないもの、そして縦軸の数値と単位が違います。

それではそれぞれの波形を紹介していきます。

気道内圧波形

この波形の縦軸は気道内圧を示し、単位はcmH2Oとなります。縦軸の上に行けばいくほど圧力が高くなっていることを示します。

人工呼吸器によって呼吸を行うとき、空気が送り込まれることで気道の内圧が上がることで陽圧となり換気を行います。その圧力の度合いを示しているのが、この気道内圧波形です。空気を送り込み方法によって波形の形が変わります。

VCV(量規定換気)の場合

VCVの場合は一定のスピードで空気を送り込みます。そのため、気道の内圧は徐々に上昇していくため、真っ直ぐに右肩上がりで上昇していきます。

PCV(圧規定換気)の場合

一方でPCVの場合は規定の圧力まで空気を送り込むという設定のため、空気を送り込む最初の段階で設定の圧まで上昇します。そしてその圧力が吸気の最後まで保持されます。グラフィックでいうと、吸気の初めに設定圧まで線が上昇し、吸気が終わるまで線は真っ直ぐ横方向に進んでいきます

気道内圧波形に影響を及ぼすもの

設定としては、VCVであれば一回換気量、PCVであれば吸気圧の設定を多くすればグラフの高さが高くなります。

気道の抵抗が大きくなる要因があればグラフの高さは高くなります。

流量波形

この波形では、縦軸が空気の流量を示しています。縦軸が上下に伸びているのが特徴的ですよね。縦軸の上方向は吸気時の流量を示しており、下方向は呼気時の流量を示しています。これは各々上の方に行けばいくほど、下の方に行けばいくほど流量が大きいということを表現しています。

この流量波形は、前述の気道内圧波形と異なり、VCVの中でも矩形波(くけいは)と漸減波(ぜんげんは)という設定によって異なってきます。

矩形波と漸減波

VCVにて矩形波を選択すると、吸気の最初から最後まで同じ流速で空気を送り続けます。一方で漸減波では最初の流速から少しずつ流量を下げていく設定となります。

漸減波での換気の方が人間の自然の呼吸に近いとされています。矩形波と異なる点として、最高気道内圧を低下させることができる一方で、平均気道内圧の上昇が見込まれます。吸気時間の延長に伴い酸素化改善などの効果があると言われています。

古い人工呼吸器でなければパターンを概ね変更することができます。矩形波か漸減波かを変更した場合はピークフローや一回換気量の設定などを変更しないと、気道内圧などに影響が及ぼされるため、注意が必要です。要はパターンを変えるだけではダメということだけ覚えておきましょう!

VCV(量規定換気)+矩形波の場合

VCVでは規定の換気量になるまで一定の流速で空気を送り込むため、流量波形は四角い形となります。

VCV+漸減波、PCV(圧規定換気)の場合

PCVでは規定の圧になるまでぐわっと空気を送り込むため、最初の流量が大きく、次第に下がっていく三角形の形をとります。

みなさんは風船を膨らませるときに、最初にたくさん息を吐きますよね?それと同じようなイメージです。強く息を吐いて、風船が膨らんだら弱めに息を吐き続ければ風船は膨らんでいくのと同じです。

流量波形に影響を及ぼすもの

VCVでは流量の設定や先ほど説明したフローのパターンを変更することで波形の形が変わります。PCVでの吸気時間の設定が正しいかどうかの評価もこの波形で行います。

患者要因としては、気道の狭窄回路内の水滴結露の貯留気道内の痰の貯留の有無などが影響を及ぼします。

一回換気量波形

一回換気量の波形に関してはVCVもPCVもほぼ同じように上記のような波形になります。先端の形に多少の差はありますが、大体同じと覚えていて大丈夫でしょう。

この波形では、肺の中に入った空気と同じ量が人工呼吸器に戻ってきているかの指標になります。

こんな波形は異常です

さてさてここまで基本の波形を覚えてきた皆さんは思いましたよね?正常な波形はわかったけど、さっきからこんなときに波形が変わるよと言っておきながら、異常の波形を教えてくれよと。

そこでここではよくある異常波形をいくつか紹介します。

まずはこちら。

これはVCVの時の気道内圧波形です。青いのが異常波形となります。

本来一直線に登っていくはずの波形の途中に凹んでいる部分があります。これはガスを送り込んでいる途中で患者側が息を吸おうとしたことで一瞬陰圧が生じたために起きた波形です。

この場合、患者さんが吸いたいと思う量の空気を吸うことができていないために、患者さんが努力して息を吸おうとしているため、人工呼吸器の設定を変更する必要が出てきます。もしくは場合によっては、鎮静剤の増量や筋弛緩薬の投与などを行って患者さんの呼吸を抑制する必要もあるかもしれません

次はこちら。

これはPCVの時の流量波形です。青い線が、本来真っ直ぐ横軸のところまで降りてくるはずが、途中で真下に下がっているのがわかりますか?

これは吸気の途中で呼気に移行してしまっていることで起きるものです。息を吸っていたいのにも関わらず、人工呼吸器が空気を送り込むのを途中でやめてしまうことで、吸いたいのに吸えないという状況になってしまっているため、設定を調整して吸気時間を延長させる必要がありますね。

続いても流量波形の異常波形です。

オレンジ色のなみなみや、青いなみなみがありますね。これは気道内や人工呼吸器回路内に異物があることで空気の流れが阻害されて生じる波形です。

多くの場合、回路内の結露が溜まって水溜まりを形成することで青い線のようななみなみが生じます。回路をよく見るとどこかに水が溜まっていたり、場合によってはそれによる抵抗で回路が揺れているかもしれません。水が溜まっていたら、感染管理に留意しながら水を取り除きましょう。そして、回路内に水がない場合は起動内分泌物による抵抗の可能性があるため、吸引などの対応を行いましょう。

最後に換気量波形です。

青い線が一番下まで下がり切っていません。これは送り込んだ空気が人工呼吸器に全て戻ってきておらずどこかで漏れてしまっていることでしょうじる波形となります。カフ圧に問題があるのか、回路が緩んでいるのか、はたまた回路が壊れてしまっているのか、その原因を探り、対応する必要があります。

今回はかなり図が多めの回となっていまいましたがいかがでしょうか?数値だけでなく波形も見れるようになることで患者さんに何が起きているのか、今の呼吸器設定や薬剤の投与状況でいいのかどうかなどを知ることができます。

是非少しずつでも覚えていってください。少しでも楽しく人工呼吸器管理ができるよう頑張っていきましょう。

 

お疲れ様でした!


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参考文献

 

 

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