いろんな病棟に一つはあるだろう心電図。新人の頃になにやら不穏なアラームが鳴り響いている場面に遭遇したことがある人もいるのではないでしょうか!
そこで今回は、複数回にわたって簡潔に!要点を絞って!紹介していこうと思います。
スキマ時間にこのブログを見るだけで、心電図がよくわかんなかったただの波形から、患者さんの状態がよくわかるデータに早変わり!
正常な波形(サイナスリズム)

まずはこの波形。病棟では「サイナス」とか言われるやつ。正常な波形ということです。
12誘導心電図から取り掛かるとだいたいやる気消失します。まずはよく見るⅡ誘導で勉強スタート!
サイナスとは?
一応定義としては、①上向きのP波②P波の次に上向きのQRS波③QRS波の次に上向きのT波④これらが正常な幅で順番に出現し、心拍数が60~100回/分
これがサイナスリズムの簡単な定義です。(正常な”幅”は、とりあえず置いておきましょう)

この定義から例えば①なんか回数が多いな?少ないな?②波形の一つの幅が広いな?狭いな?③よくわからないけど、波形の形が違うものがあるな?
それはきっと、正常ではないので不整脈です。
このシリーズではまずよく見る不整脈、すぐにドクターコールが必要な不整脈を中心に、ゆくゆくはあんまり見ないやつも取り上げていこうかなと思います。
不整脈ってなにがいけない?
不整な脈、というワードだけでいけない雰囲気はしますよね?でもなんでいけないのか?
それはとても単純です。「循環動態が破綻してしまうから」です。破綻のレベルは不整脈の種類によって違いますが、ちゃんと血がめぐらないことで全身に影響を及ぼしてしまうのです。
不整脈を直すには、薬剤を投与したり、心臓を焼いたり、方法は様々です。それらも今後取り上げましょう。
P波?QRS波?T波?
P波とは→心房の興奮(難しい言葉で脱分極と言います)
QRS波とは→心室の興奮(脱分極)
T波とは→心室の回復(再分極と言います)
ということは!さっきのおや?おかしいな?と思った場所がP波にあるなら、心房に異常が。QRS波やT波に異常があるなら心室に異常がある、ということになります。
さて、次の項から有名な不整脈に絞って紹介していこうと思います。
スキマ時間頂戴ありがとうございました。お疲れ様です!
参考文献